![]() こないだ『王様のブランチ』(略して様ンチ)で、 ケビン・スペイシーの新作・『ビヨンド the シー』の試写会の募集をしていました。 「出さなきゃ出さなきゃ」と思っているうちに、 さっき調べたらすでに応募締め切っている模様。 ショックでした。 心臓をいため、15歳までしか生きられないとつげられた少年・ボビー。 「25歳までに伝説になる」と決め、 フランク・シナトラをめざし、ショー・ビズ界を駆け抜けたボビー・ダーリンの物語。 構想10年、自ら主演・脚本・製作・監督という、 ケビン・スペイシーが人生を賭けたと言ってもいい作品。 しかも劇中の曲はすべて彼が歌っていて、 それにあたり4年間トレーニング&レコーディングを繰り返したとか。 私はこのブログを立ち上げた初期にも書きましたが、 ケビン・スペイシーが大好きです。 ジョニー・デップとはまた違う好きっぷりです。 ジョニデは役者でありながら、アイドルとかアーティスト的な感じも漂っていますが、 ケビン・スペイシーはいかにも役者・映画人といった感じで、 おそらく実際にあったらその存在感に圧倒され、 私は目が合った途端、凍りついてしまうでしょう。 たぶん、ブルー将軍に見つめられたように動けなくなってしまいます。 ちなみにブルー将軍はネズミが嫌いです。最後桃白白に舌で殺されました。 これは見なきゃいけませんね! こういうショーっぽい映画に出るケビン・スペイシーはめずらしいし。 それになんて言ったって、ケビン・スペイシーの出る映画は面白い! たまにそうでない時もありますが、だいたい面白いです。 そして面白い時は狂ったように面白いです。 サスペンス映画なのに、最後笑ってしまうくらい面白いことがあります。 今場所の千秋楽で千代大海が朝青龍に負けた瞬間、 朝青龍のあまりの強さに笑っていましたが、あれと同じです。 今日はこの新作、『ビヨンド the シー』公開記念ということで、 彼の傑作である、『ユージュアル・サスペクツ』について語ろう・・・、 ・・・とも思いましたが、 おそらく『ユージュアル・サスペクツ』は、 過去に映画ファンや、ケビン・スペイシーファンや、 セパタクローファンの間で散々語られてきていると思うので、 今回はあえて『ユージュアル・サスペクツ』ではなく、 こちらの映画をご紹介しましょう。 『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』 ![]() この映画は試写会で見ました。 当時あまり話題となっていなかったこともあったのか、あっさりと当たりました。 でもケヴィン・スペイシー好きの私としては、前から是非見たかった作品。 それはそれは期待していました。 アメリカ・テキサス州。大学の人気教授・デビッド・ゲイル(ケビン・スペイシー)は、 家族を愛し、死刑制度に反対する活動を行っていた。 そんな彼が、団体の女性メンバーをレイプし殺害したとして死刑宣告を受ける。 するとデビッドは、死刑執行3日前に女性記者・ビッツィーを呼ぶと、 多額の報酬と引き換えに独占インタビューに応じる。 インタビューが進むたび、ビッツィーはデビッドの冤罪を確信し始めるが・・・。 死刑という非常に微妙なテーマを扱った作品で、 やはり、というか想像以上に重たい空気が立ち込めていますが、 その分のめりこんで見てしまいます。 そして、本当に面白い。 後半のどんでん返しに次ぐどんでん返しに、 見ているこちらはずっと揺さぶられっぱなしになります。 「日本もこれだけサイドから揺さぶれば、ワールドカップ出れるぞ!!」 って言うくらい揺さぶってきます。 サスペンス映画ですからあまり詳しくストーリーは言えませんが、 ケビン・スペイシー自ら、「この役をやりたい」と言ってやった役だけあってすごいです。 果たしてデビッドは冤罪なのか、それとも・・・。 この結末は文字通り、最後の最後までわかりません。 かなり余韻を持たせたラストで、これも我々にズシンと訴えかけてくるものがあります。 『死刑制度』の是非に関しては、 これは非常に繊細な問題で、 それを『サスペンス映画』の要素というか、テーマとして扱うのはどんなものか、 などという意見の方もいるでしょうが、 それを問われたら私も閉口せざるを得ません。 しかし、そんな微妙な問題は映画ひとつで判断すべきではないし、 映画は映画として割り切ることが必要だと思います。 これは私の一方的な考え方けど。 もちろんあまりにも過度な表現とか、 あと逆に、無意識のうちに人の意識を操作するような映画(ナショナリズム高揚とか)は問題ですが。 この映画に関しては、私はあくまで、 「死刑の是非」よりも「サスペンス要素」が勝っている映画だと思います。 役者の方に目をやると、ケビン・スペイシーの他に、 インタビューする記者役にケイト・ウィンスレット。 日本には『タイタニック』の彼女しか見てないという人も結構多いでしょうが、 ぜひ彼女の他の作品も見て欲しいです。 今『ネバーランド』やってますが、もうすぐ『エターナル・サンシャイン』も公開されますし、 あとちょっと前のところでは『アイリス』とかもいいです。 情熱的な役も出来るし、気丈な母の役もできる。 そして繊細な女性の役もできてしまう、素敵な女優さんです。 さらに、『ラブ・アクチュアリー』で、「1秒待って!」のセリフでおなじみのローラ・リニー。 『ラブ・アクチュアリー』ではとってもキュートな彼女ですが、 この映画では一転、シリアスな演技。 今思うとかなり豪華なメンバーですが、 公開当時は上映劇場も抑え目で、期間も短め。 やはり「死刑」という題材が嫌われたんでしょうか。 あとこの映画の中で、「この人、ショーン・ペン!?」と私が一瞬見間違えてしまった人がいます。 でも似てると思ったのは、私だけでかも。 とにもかくにも、見ごたえのある映画。 見終わった後、一緒に見た人に一言、 「すごい映画見ちゃったね」 って苦笑いしながら言ってしまいました。 一緒に見た人もズシッと来た様子でした。 あの重量感は、去年『誰も知らない』を見終わった直後の感覚に近い感覚でした。 ただあっちは実話ですからもっとすごいですが・・・。 『ビヨンド the シー』、はやく見たいです。 ![]() |
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『ビヨンド the シー 夢見るように歌えば』
「重厚・『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』。」について さて昨日は、ようやく、 『ビヨンド the シー』 を見に行きました。 構想10年という、ケビン・スペイシー渾身の作品。 ケビン・スペイシー好きの私からしたら、 公開前から「これは行かなくてはぁ」って感じでいたのですが、 なんだか他に見たい映画も多かったし、 おまけに『エターナル・サンシャイン』に感動し、 『ベルヴィル・ランデブー』で幸せな気分になったりして、 その余韻に浸っている毎日だったので、 他の映画を見る... ...続きを見る |
uchi-aぶろぐ@WebryBlog 2005/04/05 23:59 |
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル〜手直しレビュー
2003年 アメリカ ...続きを見る |
シネマ〜ニャ。 2005/11/02 21:54 |
内 容 | ニックネーム/日時 |
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ケビン・スペイシーの新作、楽しみですね〜。 |
みーちゃん 2005/02/05 10:30 |
みーちゃん、こんばんわ! |
uchi-a 2005/02/05 22:42 |
K・スペイシーって「アメリカン・ビューティ」で一躍知名度があがったんじゃ? |
みーちゃん 2005/02/05 22:55 |
それがですね・・・、 |
uchi-a 2005/02/05 23:00 |
今日やっとこさ「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」見ました。 |
みーちゃん 2005/04/16 22:50 |
お、みーちゃんさん!どうでしたか!? |
uchi-a 2005/04/16 23:44 |
この映画が最後だったんですよ(笑) |
みーちゃん 2005/04/17 09:33 |
最後ですか…、結果的にものすごい構成ですね! |
uchi-a 2005/04/17 21:58 |
はじめまして。 |
dim 2006/02/20 18:19 |
dimさん、はじめまして! |
uchi-a 2006/02/20 19:30 |
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