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zoom RSS 『ブロードウェイと銃弾』・・・料理人・アレンの真骨頂。

<<   作成日時 : 2005/12/19 22:57   >>

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いよいよ年末らしい雰囲気がプンプン漂ってきました。
これはどうやらみなさん、
本格的に年末な様相ですよ、世間では。
どうしますかみなさん。もう待ったなしですよ。
そんな中、純然たる映画ブログを自負しているこのブログでも、
そろそろ私が勝手に選ぶ、
今年見た映画の中でのベスト映画賞を、
決めなければならない時期になってきました。
タイトルに関しては完全なる(仮)ですけど。
ということで忙しくなってきますよ、これから私。
私の周りではそろそろワイロが横行しはじめます。
「うちの映画を選んでください!そのかわりと言ってはなんですが、
この2千億兆万円をお納めください。」

「ん、んんー(←咳ばらい)」
そんなのの連続な毎日になってきます。


ということで今週もDVDを2本借りてきましたが、
事実上この2本で今年分は締め切りです。
この全世界大注目の賞レースの結果については、
また後日詳しく発表するということで、
今日はその2本のうちの1本の感想を、
普通に、すまし顔で書きたいと思います。
今日の1本は、

『ブロードウェイと銃弾』

久々にウッディ・アレン映画。
いいタイトルです。
「♪右手にピストル、心に花束」
って感じですね。
「♪唇に火の酒、背中にベストテンで『TOKIO』歌った時につけてたパラシュート〜」
って感じですね。
わからない人は黙ってガルボでも食っててください。うまいですから。


ウッディ・アレン監督作品は大きく分けて、
2つの分類にわけることができます。
それは、「本人が出てるか出てないか」
私はどちらかというとアレンが出ている方が好みなんですけど、
こちらは出てないバージョン。
ということで、アレンファンとしては有名な作品なのに、
ちょっと後回しにしてきてしまったのですが、
いざ今回見てみたら、もう面白いのなんのって。


舞台は1920年代。
ひとりの売れない劇作家がいた。
画像彼の名はデビッド(ジョン・キューザック)。
彼女と貧乏なアパート暮らしをしていた彼は、
近くのカフェで友人と芸術について語らうばかり。
そんな彼にある日、作品上演のチャンスが!
ただその上演にあたってのスポンサーは、
実はギャングの親分・ニックだった。
しかも出資するかわりに、
ギャングの愛人であり女優志望のオリーブを、
その舞台に出演させることが条件。
このオリーブ、台本もまともに読めないほどの大根。
デビッドは苦渋の選択を飲むが、
その一方で主役として呼び寄せた大女優・ヘレン・シンクレア(ダイアン・ウィースト)と話すうち、
彼女に熱をあげはじめてしまう・・・。



実際当時のショービズ界はどうだったのかよく知りませんが、
ひとつの舞台の上映にあたって、
さまざまな人々の思惑が交錯するという、
アレンお得意のドタバタ劇に仕上がっています。
今回も出てくるキャラクターはみな魅力的。
若干マイナスな意味で魅力的。


まずは主役のデビッド
こちらはジョン・キューザックなのですが、
私はこの俳優さんは結構好きです。
男前ですが、ヒュー・グラントほど甘すぎないし、
ティム・ロスほど神経質そうでもないし。
ヒュー・グラントもティム・ロスも好きですけどね。
二人の濃い部分を卵で閉じたような俳優さんです。


自分の作品にこだわりを持っている彼。
でも大根女優をスポンサーとの兼ね合いで使いざるを得なくなったり、
ヘレン・シンクレアの誘惑に負け、
彼女の要求通り微妙に台本をいじったり。
このへんは実際の映画とかでもよくあることなんでしょうね。
そして彼はそんな状況を受け入れていくことに、
「アーティスト」として悩み始めます。
映画の中で、この「アーティスト」という言葉がよく出てきます。
あんまりアレン映画で「テーマ」とか「主題」とかは言いたくないですが、
強いてあげればこの映画のテーマは、
『アーティストとはなんぞや』ってとこでしょうかね。


このへんはこういう業界の人なら誰でもぶつかるであろう、
なかなか繊細な問題なわけなんですけど、
そこはアレンですから、面白おかしく表現してます。
アレンにかかるとそういうテーマも、
「主題」というより「お題」に近くなってきます。
このへんは実にうまい。
『料理の鉄人』の道場六三郎並ですね。
料理人です、アレンは。


この映画の一番の見所は、
チーチというキャラクターの存在。
チーチはギャングの親分のニックに、
オリーブの警護を任せられた男なんですが、
これが中盤、やたらとデビッドの演出に噛み付いてきます。
画像このチーチを演じるのは、チャズ・パルミンテリという俳優さんで、
私の好きな『ユージュアル・サスペクツ』にも出ているし(たしか刑事役だった)、
監督もやったり、やっぱり脚本も書いたりしてます。
なんだかいい顔をした俳優さんです。

このチーチ、最初はもちろん、
「オリーブのセリフをもっと増やせ」
とか言ってるんですが、
それがだんだんと劇の上でいい意見になってくるんです。
それで他のスタッフも「それは面白い!」とかになってきて、
デビッドも彼を一目置くようになってきます。
その後もデビッドはチーチにいろいろ助言を請うようになって、
だんだん二人の間で、立場が逆転してきます。
でも周りの人はそれを知らないもんだから、
この台本直しは全てデビッドのセンスによるものだと思って、
みんなでデビッドを絶賛します。
このへんの推移が絶妙。


他にも、アレン映画の常連・ダイアン・ウィーストが出ていて、
こちらも面白いです。
特に、彼女が演じるヘレンはデビッドを誘惑する時に、
事あるごとに「なにも言わないでぇ!」という言葉を、
悩ましげに連発するんですけど、
あれがすごくくだらなくて良いです。
ちょっとドリフっぽい。加藤茶路線です。
志村けんよりは加藤茶って感じですね。
志村けんは誘惑される側です。
胸にはハンドマイクをガムテープでばってんに貼って止めてる感じです。


アレンもこのセリフを気に入ったんでしょうかね、
映画の最後の方で、チーチも同じセリフを言うところがあって、
「だいぶこのおじさん、これを気に入ったんだなぁ」と思いました。
だいぶ遊んでます。


アレンはよく遊ぶタイプの監督さんですが、
でもいつもさすがだなと思うのは、
絶対遊び過ぎなくて、寸止めなんです。
高田純次のセクハラ発言に近いです。
あの人の発言って、ぎりぎりのところでふわふわしている感じだから、
聞いてて嫌にならないんです。
あれと同じで、アレンの遊びも見てて腹が立たない。
あれを「面白いでしょー」ってやられてたら腹立ちますけど、
「これどう?」くらいなテンションでとめて、
遊んでる感じがするので、安心できるんですよね。
あのへんの空気が読めるのはやっぱりコメディアンです、この方。


その他のキャラクターも、
オリーブとか、あんなオリーブになぜかメロメロのニックとかも面白いし、
名優だけど過食症というワーナーもいい味出してます。
あちこちに食べどころがあって、
最後はいつものアレンらしく・・・、って感じでまとめてくれていて、
胃にたまらないラスト。
さすがはアレン。あっぱれ。
いつまでもお元気で。


ということでアレンファンでなくとも、
きっと楽しく見ることができるであろう、
おしゃれで、軽いんだけどムーディーな映画です。
だからきっと「これ見なよ」って言って愛しのハニーに見せたら、
「おしゃれな映画知ってるんだね」って言われて、きっと喜ばれるでしょう。
そしたら後は、ミレナリオにでも行って落としてください。

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ブロードウェイと銃弾 (1994/米) Bullets Over Broadway ...続きを見る
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2006/03/26 00:35

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