「観る前にいろいろと想像して、実際観てみたら想像と違った」 っていうことは、映画を観るにあたって、 日常的によくあることですけど、 今回のこの映画は、まったくそれがなかったです。 「きっとこんな感じでこんなテイストの映画だろう」と、 いろいろとイメージしてたんですけど、 実際観てみたら、やっぱりそんな感じでした。 その映画とは、 『かもめ食堂』。 言い換えれば『予想通りの映画』でした。 でもこういう『予想通り』って言葉って、 映画に関してはたいていネガティブに聞こえてしまうと思います。 「だと思った」的な。「言うと思った」的な。 でもこの映画に関しては、まったくそういう意味を含まない『予想通り』さです。 『これを期待して行ったら、 ちゃんとその注文通りにきっちりそれを出してくれた』 みたいな感じですかね。 スタバです。スタバの注文のようなもんです。 「フラペチーノのホイップ少な目」を要求して、 そのまま「いい感じのホイップ少な目」で出してくれた感じがありますね。 でもそこで店員に勝手にアレンジされて、 「でも絶対こっちの方が美味しいんでー!!」とか言われて、 たとえそれで美味しくなったとしても、なんか嫌ですよね。 つまりはそういうことですよ。ええ。 上からスコーンとか乗せられたら嫌だって話です。 全然関係ないですけどね。 フィンランドで女一人、食堂・『かもめ食堂』をオープンしたカズエさん(小林聡美)。 しかし開店してもなかなかお客さんは現れず。 ある日現れた、日本かぶれしたフィンランド人青年・トンミ・ヒルトネンが、 『かもめ食堂』の最初のお客さん。 しかしそれ以降も来る客はトンミ・ヒルトネンだけ。 しかも記念すべき最初のお客なので、ずっとコーヒーはタダ。 そんな時、ヒルトネンの日本かぶれのおかげで、 ひょんなことからフィンランドにふらっとやってきていた、 日本人女性・ミドリ(片桐はいり)と出会うことに。 そのまま食堂を手伝うことになったミドリ。 すると今度はそこに、旅行者らしき女性・マサコ(もたいまさこ)がやってきて…。 で、またさっきの『予想通り』の話に戻りますけど、 例えばこれがサスペンス映画とか、スペクタクルとかの場合だと、 『予想通り』ってあまり良くないと思うんですが、 この『かもめ食堂』のような「雰囲気で感じる」タイプの映画の場合、 むしろその『予想通り』がすごく気持ちよかったりするんだと思うんですよね。 「なんかふわっとした感じの映画が観たいなぁ」と思って、 こないだDVD借りたわけですけど、 実際そんな感じのふわっとした映画でした。 プリンで例えるなら、おそらくpastelのなめらかプリンと言った感じでしょう。 そんな気持ちにさせてくれる、そんななめらか映画でした。 ちなみに私、最近邦画アレルギーでして、 ヒットしている邦画は、みんなあまり観たくない感じなんです。 なんだか「商い」の匂いがしましてね。 でもこの映画にはそんな匂いもあまりしなかったし、 なによりこのキャスティングにひかれました。 小林聡美にもたいまさこ&片桐はいり。 『やっぱり猫が好き』ですよ。あと室井滋さえ揃えば。 でも室井滋が片桐はいりになったところで、 まつたく戦力ダウンにはなりませんからね。ええ。 阪神としても今年井川が抜けましたけども、 かわりに新人の小嶋が頑張ってますから大丈夫ですからね。 同じですよね。ええ。構造としては。 片桐はいりが加入するんなら大丈夫ですよ。 もしこれがかわりに、片桐はいりじゃなくて、 ジャック・ニコルソンだったら、それは話が変わってきますけど、 片桐はいりですからね。無問題です。ええ。 とにかくいいんです、この3人の会話というか、間が。 特に小林聡美はいいです。 基本的にこの3人ってみんな素性が謎で、 終始ずっと謎のままなんですけど、 その中でもこの小林聡美が一番謎だと思います。 もたいまさこも謎は謎なんですけど。 なにかを悟っているような笑顔。 でもそれでいて、家で合気道とかやってたりするし。 お客さんが来なくてもあんまり動じてないし。 「その余裕はどこから発生しているんだろう、お金はどうしてるんだろう」とか。 そういう点でも謎です。 そして強い意志がありそう、でもかといって頑固ではない感じ。 「日本の食堂をやっていくぞ」というコンセプトなのに、 ふらっとシナモンロールとかも作りますし。とにかく謎です。 3人の中では、一番人間っぽくない感じもしますけど、 でも「一緒にいたい」って思ってしまうんですよね、カズエさんは。それが不思議です。 ちなみに片桐はいりは逆に人間っぽいですね。謎ではありますけど。 あと個人的には、もたいまさこの役名がそのまま「マサコ」なのが、少しツボです で、そんな3人のもとに、トンミを含めて、 いろんなフィンランドの人が現れるんですけど、 その描写や、やりとりが楽しいです。 最初、「なにこの店?」と指差して笑い合っていたおばさん3人組とか、 店の中をじっと睨んでくるおばさんとか。 特に爆発的な騒動が起こるわけでもないんですけど、 いろいろなエピソードが、ゆっくり時間が流れていく中に、 ポツンポツンと水滴が落ちる感じで起きて、それがすごくいいんです。 フィンランドという国のイメージもあるんだと思いますけどね。 もっと激流のような都会的な国が舞台なら、 こんな水滴程度のエピソードじゃかき消されて映画にならないんでしょうけど、 やっぱりフィンランドっていうところがいいんだと思います。ええ。 ま、行ったことないですけどね、フィンランドなんかに。 私の知ってる有名なフィンランド人なんか、 F1ドライバーかスキーのジャンプの選手くらいですしね。 F1ドライバーだと、ミカ・ハッキネン、ミカ・サロ、キミ・ライコネンとか。 ちなみにミカとキミは、相当な皮肉屋です。 インタビューとかでいつも彼らは、「どうせ僕なんか」的な発言が多いです。 あとちょっと勝ち運がないです、彼らは。 なので私の中では、『フィンランド人=皮肉屋&運がない』のイメージが、 勝手についてしまってます。申し訳ないですね。 実際はいろんなフィンランド人がいることでしょう。 他だと個人的には、チラッと来ていた、 なんかいい感じの中年夫婦とか好きでしたね。 かなり細かい部分なんですけど。 特にセリフもなくて、あまり本筋とも関係ないんですが、 よく観ると、最初に来た時と最後に来た時で、 また違う設定でお店に来てたりしてまして。 まぁ、別にそんなチェックしなくていいとこなんですけどね。 このポイントを見て、わざわざ「いいなぁ」なんて思うのは、 私だけかもしれないんですけど。 でも映像の細かいところとかがつい気になってしまう私としては、 この夫婦の感じが、すごくあたたかく感じられました。 この店に来店するまでの、 お客さんそれぞれの過程を想像したらあったかくなります。 「じゃあまたあそこ行こうか!」とか。 「あそこ美味しいから、今度一緒に行こうよ!」とか。 そういう会話が、実はそれぞれ見えないところでなされていて、 それでみんなたまたま、今日この時間にこの店にやってきた・・・、 って考えて見てみると、すごく楽しくなります。 余計な想像だと思うんですけどね、これもまた。 「もっとふらっと観ろよ」って話なんでしょうけどね。ええ。 でも、それが楽しかったです。私は。 そんな感じで、スローな映画をみなさんご想像でしょうけど、 実際本当にスローな映画なので、 この映画を観たいと思っている人には、 「観て損はない映画だよ。」と、笑顔で言ってあげたいと思います。 「君の友達のあの人、やさしそうな人だよね〜」って友達に聞かれて、 「うん、やさしいよ〜。」って言う感じのノリで。 |
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パスコの食パンのCMに、「かもめ食堂」のキッチンがまま使われてますよね。 |
キョウコ 2007/04/23 13:20 |
キョウコさん、どうもです! |
uchi-a 2007/04/23 23:24 |
こんにちは。私は「かもめ食堂」を見て、おにぎりではなくてシナモンロールが食べたくなった派です。 |
ataha URL 2007/04/26 10:27 |
atahaさん、いつもコメントどうもです! |
uchi-a 2007/05/02 20:28 |
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