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zoom RSS 『街の灯』…あなたでしたの?

<<   作成日時 : 2004/11/10 22:14   >>

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私は子供の頃からお笑いやコメディが好きです。
幼少時は親がなぜか土曜8時に、
『ひょうきん族』を見せてくれなくて、ずっと、
『全員集合』『かとちゃんけんちゃん』
を見せられました。
彼なりになにかこだわりがあったのでしょう。

そしてチャップリン映画をよく見ていた記憶があります。
子供のクセに。これも親の影響。
当時はNHKで定期的にチャップリン作品をやっていたので、
夜更かししてよく見ていたものです。
ただチャップリンの本当の面白さなど、
当時小学校低学年だった私に理解できるわけもなく、
その証拠にほとんどのチャップリン映画の記憶が、
今では曖昧になっている、というか「ない」に近いのですが。
どの映画もワンシーンくらいなら覚えてます。

『モダン・タイムス』なら、朝ごはんのところとか。
『独裁者』なら、演説とか地球儀とか床屋でカミソリを持ったシーンとか。

でもどれも最初から最後まできっちりとストーリーは覚えていないです。
一度ちゃんと見直さないととは思っているのですが、
新作がひっきりなしに発表されている中では、
そんな時間もなかなか作れません。悩みどころ。

しかし、ただひとつ、

『街の灯』

という映画だけは、はっきりと覚えています。
他の映画に比べて簡潔なストーリーだからでしょうか。

私はセリフの少ない映画が好きです。
あんまりセリフが多いと疲れちまうからです。
夏木ゆたかとか長時間見ていると疲れます。
最近では『キッチン・ストーリー』とかすごくよいですね。

映画は、セリフ以外に音楽や動きなどで表現できる総合芸術という側面もありますから、
なにも「セリフ」に頼る必要はありません。
もちろん映画の種類にもよりますが。
もしジム・キャリーとかが無言でただ動いていたらかなり気持ち悪いです。
想像してみてください。

ジム・キャリーがなにも言わず、おかしな動きをずっとしていたら…。

コメディが一転、あっという間にホラー映画になりかねません。

『街の灯』はその点、「サイレント映画」です。
セリフの使用が極限まで限定されます。
そのため、風景、役者、仕草、そして音楽…など、
セリフ以外のものでさまざまな感情表現、演出をしています。
そしてその結果、数少ないセリフが逆に押し出され、
現在の映画ではありえないほどに、
たった一言のセリフに巨大なインパクトが生まれたのです。

「…You?」(あなたでしたの?)

ラストのこのセリフは、映画史に残る名セリフですが、
シンプルにして実に無駄のないセリフであり、
このセリフを口にした時のヴァージニア・チェリルのなんとも言えない表情が、
さらにこのセリフを「無限」な物にしています。
うまく表現できないので、あえて「無限」と言ってみました。

正直、まだ子供の頃に見た時のこのシーンは、
間違いなく「ハッピーエンド」でしかありませんでした。
『街の灯』を見たことのある方は、みなさんどう思われたでしょう。
これだけ「無限」なラストシーンは他にないかもしれません。
しかもたった一言、「You?」だけでです。
(ちなみに『マルホランド・ドライブ』もある意味「無限」なラストですが、あれは種類が違います。
あれは、食事の最後になって突然ちゃぶ台をひっくり返した感じです。
「アンタ、さっきまで静かにメシ食ってたじゃん!」みたいな。)

『街の灯』が作られた頃、映画界は「トーキー」が始まった時期でしたが、
チャップリンは「サイレント」(マイム)にこだわりました。
仕草とか音楽は万国共通ですし、
セリフ(言葉)が氾濫し、表現が限定されてしまうのを嫌がったのでしょう。
その後「サイレント」は消え、CGや特殊効果の力が絶大になった現在、
昔のように「一言のセリフ」で映画が決まる、なんてことは少ないですよね。
これはとても惜しいことです。
その意味では、今『街の灯』なんか見るとかなり新鮮かもしれません。
まだ見ていない映画好きの方は、これは「通過儀礼」ですので、
是非見てほしいですね。
もちろんチャップリンですし、途中爆笑シーンも満載ですよ。

*昨日あたりから私、
「『街の灯』のことをブログに書こうかなぁ」
と思っちょりましたが、
考えているうちに無性に見たくなって、思わず今日、

DVDを買ってしまいました!

これからゆっくり見たいと思います…。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
『街の灯』→『カイロの紫のバラ』
先日チャップリンの名作・>『街の灯』のDVDを買って見て以来、 頭からあのラストシーンが離れません。 見れば見るほど、いろんな感情が生まれます。 あのヴァージニア・チェリルの演技、演技っぽくなくていいです。 あのシーンは、とてもリアルですし、 演技はいらないんだろうと思いました。 人が人として、あのシチュエーションに遭遇した時どんな言葉を口にするか、 どんな態度をとるか、どんな顔をするか。 チャップリンはこのテーマをなんの飾り気もなく、そのまま演出しています。 ひたすらリ... ...続きを見る
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万歳!映画パラダイス〜京都ほろ酔い日記
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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
子供の頃チャップリンは観ました。チャップリンは、コメディ−(‥?)可笑しい面白い筈なのに・・・何故かとても悲しい〜イメージは淋しい。
映画を観た頃の自分と重ねちゃうのかしら?
今観たら。。。また違う思いに成るのかな〜☆
マコロン
2004/11/10 22:27
マコロンさん、はやくもコメントありがとうございます!
チャップリンは「コメディ」とか「喜劇」とか、
そういうジャンルを超越してますよね。
なんと言ったらいいんでしょう。
確かに「笑い」の分だけ、「さみしさ」も注入されている気がしますね。
たぶん今も見れば見るだけいろんなことを感じると思いますよ。
だからこそ私はDVD買いました☆
またよかったら遊びに来てくださいね〜。
uchi-a
2004/11/10 22:42
はじめまして。
「街の灯」は一番好きな映画で、高校生のころ授業をさぼって映画を見に行った思い出があります。よくネットのパスワードの設定なんかで、「好きな映画は?」の答えに「街の灯」とか入力しちゃいます。わたしの解釈ではあのラストはハッピーエンドではない…ので「あなたでしたの?」のセリフとともに結末を知っているのにガーっと涙が出てくるのでした。DVD出てるんですね。また見たくなってきました。
健康一番地
2004/11/13 00:45
健康一番地さん、はじめましてです!
授業をサボってチャップリンなんてなかなかハイセンスですよ!!
いろんな解釈ができる映画ってすごいですよね。
見るからにチャップリンはそれを全部計算づくで作ってますし。
私は「ハッピーエンドと思いたい!」派でしょうか。微妙ですね。
DVDにはチャップリンの演出風景とか、
プライベートとか入ってますし面白いですよ〜。
uchi-a
2004/11/13 20:33

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